夏休み 1
○月×日。
オイラたちはなぜか海へ遊びに向かっていた。
確か発案はホロホロだったと思う。
正直なところ、オイラは面倒だったんだが、アンナが意外に乗り気だったので、オイラもまぁいいか、と思って計画に参加した。
一泊二日、海水浴+温泉の旅。
アンナはこの温泉の方に興味があったらしい。
曰く、「ふんばり温泉のための下見」。
ううむ、なかなかにアンナは本気らしい。
「当たり前でしょ」
行きのバスの中で、となりに座るアンナは平然と答えた。
「情報は武器だわ。――どこかのコメディアンが言う様に」
――それってチョコラブか?
「旅館が取るに足るものならいいのだけどね……」
アンナはそう言ってから、少し身体を傾けた。「あたし、寝るわ」
その言葉が聞こえて1分もたたんうちに、アンナはかるい寝息を立て始めた。
昨晩はオイラのわがままでずいぶん遅くまで……その…頑張っちまったから、暑いのに弱いアンナにはこたえてるのかも知れんな。
「なんだ、お前の嫁、もう寝たのか」
ホロホロが後ろの座席から身体を乗り出して言った。「まだ乗ったばかりじゃねぇか」
「ああ…昨日オイラたち寝るのが遅かったからな……。寝かしといてやってくれ」
「お、おお」
ホロホロはオイラの言葉をきいて、あわてて顔を引っ込めた。
こそこそと後ろで話し声が聞こえる。ホロホロは声を小さくしてるつもりなんだろうが、あいつの厚かましい声はオイラにも丸聞こえだ。
「あいつ、彼女のいないオレへのあてつけか?」
「ふん、奴はただの天然だろう」
蓮の声も筒抜けだ。まぁたぶん小声で話そうなんて言う気持ちが最初からないんだろうが…。
「ってゆーかホロホロ、部屋割りってどうする予定なのさ?」
まん太の声だ。
「とりあえず、あいつらは一緒にさせねぇ」
――それってオイラとアンナのことか、やっぱ。
「下らん八つ当たりはやめておけ」
「うわああああ、オレはっ、オレはぁっっ!!」
……何だかよく分からんが、とりあえずオイラとアンナは一緒の部屋にはなれんらしい。
ま、期待もしてなかったけどな。だからこそ昨日アンナにわがまま言って無理につきあわさせちまったわけで。
うーん、何だか騒がしいし、なかなか不便なこともあるが……。
こうしてみんなで旅行に出るってのもいいもんだ。
オイラはホロホロと蓮の言い合いをこもりうた代わりにして、いつの間にやら眠っていた。
やっぱオイラも寝不足だったみたいだ。
懺悔。
下らないものをごめんなさい。
まだ前フリ。
こんな風にだらだらと下らない話が続いていく…予定。
ヤマなしオチなしイミなしでやっていきます。
そんな夏休みのグータラ気分をよりいっそうだらけさせるこの企画。
脳みそとけてしまいそうですな。
まったく関係ないですが、旦那の一人称は楽しいです。
一連の小話は、代理リクをして下さったshohkaさんに捧げますv
まだまだ、ここから先なんですけどね……。(笑)